INT DCP Baker ユーザーガイド
1. はじめに
映画館のシネマサーバーへDCPを受け渡すメディアには、主にEXT3またはEXT2形式が用いられます。EXT3またはEXT2でフォーマットするだけでは、上映機器との互換性を満たせない場合があります。
上映機器との互換性を保つため、パーティション方式のMBR、Linuxパーティション種別(0x83)、inodeサイズ128 bytes、予約領域0%などの推奨仕様があります。これらはメディアを作成するときの設定であり、利用者が個々の仕組みを理解して調整する必要はありません。
macOSの標準機能では、これらの仕様に沿ったEXT3/EXT2メディアを作成したり、通常のストレージと同じように読み書きしたりできません。
INT DCP Bakerは、DCP素材から推奨仕様に沿った納品用のディスクイメージを作成します。作成したディスクイメージをメディアへ書き込み(Bake)、書き込んだ内容を自動で読み戻して検証します。
このガイドでは、以降、ディスクイメージを「イメージ」と表記します。
作業は、次の順番で進みます。
- PREP画面で、メディアへ書き込むイメージを準備します。
- BAKEを押し、イメージをメディアへ書き込みます。
- 自動で行われる読み戻し検証の完了を確認します。
イメージの作成が終わっても、メディアへの書き込みは完了していません。「Bake完了」と「読み戻し検証OK」の両方が表示されるまで、メディアを納品に使用しないでください。
1.1 動作環境
INT DCP Baker v1.0は、Apple Silicon MacとmacOS 26以降を対象としています。
1.2 用意するもの
- 納品するDCP素材
- イメージを保存する作業フォルダ
- 内容を消去してよい書き込み先メディア
- インターネット接続
- macOSの認証を行える管理者アカウント
インターネット接続は、初回セットアップで必要になる場合があります。ライセンス認証では、必ずインターネットへ接続してください。
作業フォルダに必要な空き容量
新しいイメージを作成するには、作成予定のイメージサイズに1 GiB(約1.1 GB)を加えた空き容量が必要です。
| 作成予定のイメージサイズ | 作業フォルダに必要な空き容量の目安 |
|---|---|
| 128 GB | 約129.1 GB以上 |
| 256 GB | 約257.1 GB以上 |
実際に必要な容量は、選択したイメージサイズにより異なります。PREP画面に表示される「予定サイズ」と「空き容量」を確認してください。
1.3 Bakeを始める前の注意
警告
Bakeを開始すると、選択した書き込み先メディアの内容はすべて消去されます。
Bakeを始める前に、次を確認してください。
- メディアの名前と容量が正しい。
- DCP素材や作業フォルダがあるドライブを、書き込み先に選択していない。
- 書き込み中と読み戻し検証中に、メディアを取り外さない準備ができている。
書き込み先に確信が持てない場合は、Bakeを開始せずに選択をやり直してください。
2. インストール
- INT DCP Bakerのインストーラーを開きます。
- macOSのInstallerに表示される内容を確認します。
- インストールを押します。
- macOSの認証を行います。
- インストール完了の表示を確認します。
対応していないmacOSでは、インストールを始める前に必要なOSバージョンが表示されます。
インストール後、アプリケーション内のINT DCP Bakerフォルダに、次の4つが配置されます。
- Docs
- INT DCP Baker
- Runtime
- Uninstall INT DCP Baker
3. 初回セットアップ
初回起動時、「イメージ作成環境のセットアップ」が表示されます。通常、この作業が必要なのは初回だけです。
3.1 セットアップを行う
- セットアップを開始を押します。
- macOSのInstallerが開いた場合は、画面の案内に従ってインストールを進めます。
- macOSの認証を求められた場合は、認証を行います。
- インストールが終わったら、INT DCP Bakerへ戻ります。
必要なシステム機能が確認されると、INT DCP Bakerがセットアップを自動で続けます。自動で進まない場合は、続けるを押してください。 macOSが必要なコンポーネントを準備するため、インターネット接続が必要になる場合があります。
3.2 再セットアップについて
アプリやmacOS、関連する実行環境の更新、システム設定の変更などにより、起動時にイメージ作成環境の再セットアップが必要になる場合があります。画面の案内に従ってください。
3.3 セットアップに失敗した場合
画面の案内に従って再確認を押してください。
必要なファイルが見つからないと表示された場合は、INT DCP Bakerを再インストールします。
対応Macにもかかわらず「非対応」と表示された場合は、8.10「サポートへ連絡するとき」の情報を控えてください。
4. ライセンス認証
4.1 トライアル期間
初回起動から7日間は、トライアル期間としてライセンス認証なしで全機能をお試しいただけます。
トライアル期間終了後は、ライセンス認証が必要です。
4.2 ライセンスを認証する
ライセンス認証を行う前に、Macをインターネットへ接続してください。
- メニューバーからINT DCP Baker > ライセンス...を開きます。
- 購入後メールで送付されたライセンスキーを入力します。
- 認証を押します。
- 「ライセンス認証が完了しました。」を確認します。
認証完了後は、オフライン使用可能です。
5. PREP
PREP画面では、メディアへ書き込むデータを準備します。
画面は、次の順番で構成されています。
- 作業フォルダ
- DCP素材
- 書き込み先
- イメージ
新しいイメージを作成する場合は、すべての項目を上から順に準備します。既存イメージを使用する場合は、作業フォルダに保存されているイメージを選択します。
5.1 PREP画面の状態表示
オレンジ色の表示は、準備中、処理中、または次の操作が必要な状態です。緑色の表示は、準備または処理が完了した状態です。
赤色の表示が出た場合は、その項目の案内を確認してください。
5.2 作業フォルダを選択する
- 作業フォルダを選択を押します。
- イメージを保存するフォルダを選択します。
- フォルダ名と「空き容量」を確認します。
空き容量が不足している場合は、別の作業フォルダを選択してください。必要な容量は、1.2「作業フォルダに必要な空き容量」を参照してください。
新しいイメージを作成すると、作業フォルダの中に専用のフォルダが自動で作成されます。イメージと関連ファイルは、このフォルダにまとめて保存されます。
同一のDCPから再度イメージを作成すると、新しいフォルダへ保存されます。以前に作成したイメージは上書きされません。
5.3 DCP素材を選択する
新しいイメージを作成する場合は、DCP素材を選択します。
- DCPフォルダを選択を押します。
- 納品するDCPフォルダを選択します。
- DCP名、容量、「確認」の状態を確認します。
複数のDCPを同じメディアへ入れる場合は、DCPを追加を押して追加します。
一覧からDCPを外しても、元のDCP素材は削除されません。
画面に表示される確認結果は、DCPフォルダ構造の簡易確認です。上映内容の検品や完全なDCP検証ではありません。
既存イメージだけを使用する場合、DCP素材の選択は任意です。
5.4 書き込み先メディアを選択する
警告
選択したメディアは、Bakeを開始すると全消去されます。
- 書き込み先メディアをMacへ接続します。
- メディアを選択を押します。
- 「書き込み先メディアを選択」から目的のメディアを選択します。
- メディアの名前と容量を確認します。
- このメディアを使用を押します。
目的のメディアか確信できない場合は、選択を確定しないでください。
5.5 使用するイメージを選択する
- 新規作成 — 選択したDCP素材から新しいイメージを作成します。
- 既存イメージを使用 — 作業フォルダに保存されているイメージを使用します。
5.5.1 新規作成
- 新規作成を選択します。
- 作業フォルダとDCP素材の準備が完了していることを確認します。
- イメージ作成を押します。
「イメージ作成中」と表示されたら、DCP素材と作業フォルダを取り外さずに待ちます。この段階では、書き込み先メディアの消去や書き込みは行われません。
画面には、現在の処理と経過時間が表示されます。推定できる場合は、残り時間も表示されます。
開始直後は「残り計算中」と表示される場合があります。残り時間を推定できない処理では、約30秒後に「残り時間は表示できません」へ変わります。
イメージ作成を中止する場合
- キャンセルを押します。
- 「イメージ作成を中止しますか?」の内容を確認します。
- 作成を続ける場合は、戻るを押します。
- 中止する場合は、中止するを押します。
中止した作業の途中ファイルは、作業フォルダに残ります。既存イメージとしては使用できず、自動では削除されません。
イメージ作成中にウインドウを閉じる、アプリを終了する、またはCommand(⌘)+Qを押した場合も、「処理を中断して終了しますか?」と表示されます。
処理を続ける場合は続ける、終了する場合は終了するを押します。
5.5.2 既存イメージを使用
作業フォルダに保存されているイメージを使う場合は、次の手順を行います。
- 既存イメージを使用を押します。
- 「既存イメージを選択」に表示された候補を確認します。
- 状態が「使用可能」の候補を1件選択します。
- このイメージを使用を押します。
- イメージ欄の「既存イメージ選択済み」を確認します。
- 「使用中」に表示された名前を確認します。
候補ごとに、DCP名、作成日時、イメージサイズ、形式、DCP件数、状態が表示されます。
「不完全」「関連ファイル不足」「関連ファイル不一致」の候補は使用できません。
5.5.3 DCP素材と既存イメージの内容が異なる場合
現在選択しているDCP素材と、既存イメージに記録された内容が異なる場合は、確認画面が表示されます。
- 「選択したDCP素材と既存イメージの内容が一致しません。」を確認します。
- 意図したイメージでない場合は、キャンセルを押します。
- 意図したイメージである場合は、使用するを押します。
これはエラーではありません。選択後、「使用中」に表示された名前を再度確認してください。
5.6 PREPの完了を確認する
新しいイメージの作成が終わるか、既存イメージを選択すると、使用するイメージの名前が「使用中」に表示されます。
- イメージ欄の状態を確認します。
- 「使用中」に表示された名前を確認します。
書き込み先メディアをまだ選択していない場合は、「イメージ準備完了」と「書き込みを行うにはメディアを選択してください」が表示されます。5.4「書き込み先メディアを選択する」の手順へ戻ってください。
作業フォルダ、イメージ、書き込み先の準備が整うと、「Bake準備完了」が表示されます。右上のBAKEも穏やかに光ります。
6. BAKE
「Bake準備完了」を確認してBAKEを押すと、内容確認、macOS認証、書き込み、読み戻し検証の順に進みます。
- BAKEを押します。
- 「Bake内容の確認」で、Image Project、 DCP件数とイメージサイズ、 書き込み先メディアの名前と容量を確認します。
- 「このメディアは全消去されます。」を確認します。
- 内容が正しければ、Bake開始を押します。
内容が異なる場合は、キャンセルを押してPREP画面へ戻ります。
関連ファイルが一致しない場合は、Bakeを開始できません。「選択したイメージの関連ファイルが一致しません。」と表示されたら、PREP画面で別の既存イメージを選択してください。
6.1 macOS認証
macOS認証画面が表示されたら、内容を確認して認証を行います。
認証をキャンセルした場合、メディアへの書き込みは始まりません。
認証は2回行われます。
6.2 メディアへの書き込み
「メディアへ書き込み中」と表示されたら、操作は必要ありません。「完了するまでメディアを抜かないでください。」の案内に従って待ちます。
画面には、経過時間と残り時間が表示されます。
書き込みを中止する場合
Bake中にキャンセルを押すと、「Bakeを中止しますか?」と表示されます。
書き込み途中で中止すると、メディアは使用できなくなる可能性があります。作業を続ける場合は戻る、中止する場合は中止するを押します。
書き込み中にウインドウを閉じる、アプリを終了する、または⌘Qを押した場合も、「処理を中断して終了しますか?」と表示されます。
6.3 読み戻し検証
メディアへの書き込みが終わると、読み戻し検証が自動で始まります。別の操作は必要ありません。
「読み戻し検証中」と「書き込んだ内容を確認しています。」が表示されている間は、メディアを取り外さずに待ちます。
画面には、経過時間と残り時間が表示されます。
macOSから「読み取れないディスク」と表示された場合
読み戻し検証の開始後または完了前後に、macOSから「読み取れないディスク」と表示される場合があります。
初期化ではなく、無視を選択してください。修復や消去も行わないでください。
6.4 完了を確認する
「Bake完了」と「読み戻し検証OK。」の両方が表示されたら、DCP納品メディアの作成は完了です。
完了後は、macOSの通常の操作でメディアを取り外してください。
エラーまたは中止が表示されたメディアは、納品に使用しないでください。
6.5 Bake Reportを保管する
Bakeが正常に完了すると、作業結果を記録したBake Reportが自動で保存されます。
Bake Reportには、使用したDCPの概要、イメージ、書き込み先、書き込み結果、読み戻し検証結果が記録されます。上映・納品の記録や、サポートへ相談するときの情報として保管してください。
Bake Reportは、PREPで選択した作業フォルダ内の次の場所へ保存されます。
<選択した作業フォルダ>/Bake Reports/
Finderで確認する場合は、選択した作業フォルダを開き、その中のBake Reportsフォルダを開いてください。
7. アンインストール
7.1 アンインストーラーを開く
- Finderでアプリケーション > INT DCP Bakerを開きます。
- Uninstall INT DCP Bakerを開きます。
- INT DCP Bakerを削除 — 常に選択されています。
- 設定とイメージ作成環境も削除 — 設定やイメージ作成環境も削除する場合に選択します。
DCP素材、作業フォルダ、作成済みイメージ、外部メディアは削除されません。
7.2 通常のアンインストール
設定やイメージ作成環境を残す場合は、設定とイメージ作成環境も削除を選択しません。
- 削除内容を確認を押します。
- 削除対象と保持対象を確認します。
- アンインストールを押します。
- macOSの認証を行います。
- 結果画面を確認します。
7.3 設定とイメージ作成環境も削除する
この方法では、アプリ本体に加えて、設定、ライセンス状態、ログ、キャッシュ、セットアップ状態、イメージ作成環境など、INT DCP Bakerが管理する項目を削除します。
作業フォルダと、その中のImage ProjectおよびBake Reportsは削除されません。
- 設定とイメージ作成環境も削除を選択します。
- 削除内容を確認を押します。
- 削除対象と保持対象を確認します。
- アンインストールを押します。
- 「アンインストールを準備しています…」を確認します。
- 「macOS認証を待っています…」が表示されたら、macOSの認証を行います。
- 「INT DCP Bakerを削除しています…」が表示されたら、そのまま待ちます。
- 結果画面を確認します。
8. 困ったとき
8.1 イメージ作成を開始できない
PREP画面のオレンジ色または赤色の案内を確認してください。
- 作業フォルダが選択されている。
- 作業フォルダの空き容量が足りている。
- DCP素材の確認が完了している。
- 新規作成が選択されている。
- イメージ作成環境のセットアップが完了している。
- Trial期間中、またはライセンス認証済みである。
既存イメージを使用している場合、イメージ作成は無効です。新しく作成する場合は、新規作成を選択してください。
8.2 作業フォルダの空き容量が不足している
作成予定のイメージサイズに約1GBを加えた空き容量がある、別の作業フォルダを選択してください。
すでに保存されているImage Projectは自動で削除されません。不要な成果物を整理する場合は、内容を確認してからユーザー自身で行ってください。
8.3 残り時間が表示されない
現在の処理と経過時間が更新されていれば、そのまま待ってください。
残り時間を推定できない処理では、「残り時間は表示できません」と表示されます。これはエラーではありません。
8.4 既存イメージを選択できない
候補に表示された状態と理由を確認してください。
「不完全」「関連ファイル不足」「関連ファイル不一致」、または関連付けを確認できない旧形式の成果物は使用できません。別の「使用可能」な候補を選択するか、DCP素材から新しいイメージを作成してください。
8.5 Bakeを開始できない
次を確認してください。
- 使用中のImage Project名が正しい。
- 書き込み先メディアが選択されている。
- メディアの容量が足りている。
- 「Bake準備完了」が表示されている。
- 「Bake内容の確認」に表示されたImage Projectが正しい。
関連ファイルの不一致が表示された場合は、PREP画面で別の既存イメージを選択してください。
8.6 読み戻し検証が完了しない
読み戻し検証が完了していないメディアは、納品に使用しないでください。
表示されたエラーを確認します。必要に応じて別のメディアを選択し、Bakeを最初からやり直してください。
8.7 macOSから「読み取れないディスク」と表示された
無視を選択してください。
初期化、修復、消去は行わないでください。
8.8 イメージを作成できなかった
INT DCP Bakerを再インストールして、もう一度お試しください。
再インストールしても解決しない場合は、画面に表示された内容と問題が起きた日時を控え、サポートへ連絡してください。
8.9 アンインストールの一部が失敗した
結果画面で、削除できなかった項目を確認してください。
イメージ作成環境だけが失敗した場合は、もう一度試すを押せます。
サポートから案内された場合は、詳細を表示を開きます。詳細をコピーまたは診断情報を保存…を使用して、診断情報を共有してください。
8.10 サポートへ連絡するとき
次の情報を控えてください。
- 表示された画面とメッセージ
- 問題が起きた操作
- INT DCP Bakerのバージョン
- macOSのバージョン
- 問題が起きた日時
- 該当するBake Report
9. 補足設定
通常は、初期設定のまま使用できます。納品先からイメージサイズや形式を指定された場合だけ、イメージ作成前に設定を変更してください。
9.1 イメージサイズ
メニューバーからINT DCP Baker > 設定...を開きます。
- DCPに合わせる — 選択したDCPに必要なサイズで作成します。通常はこちらを使用します。
- メディアに合わせる — 選択したメディアの容量に合わせます。
- カスタム — 指定した容量で作成します。
DCPに合わせるを使用する場合は、書き込み先メディアを選択する前にイメージを作成できます。
設定を変更した場合は、PREP画面の「予定サイズ」と、作業フォルダの「空き容量」を確認してください。
9.2 EXT3とEXT2
INT DCP Bakerは、通常のイメージ作成にEXT3を使用します。納品先から指定がない場合は、変更しないでください。
EXT2を指定された場合は、EXT2を選択します。
EXT3へ戻す場合は、EXT3を選択します。
付録A INT DCP Bakerが作成するイメージの仕様
A.1 概要
INT DCP Bakerは、選択したDCP素材から、メディアへ書き込むためのディスクイメージを作成します。通常の操作では、パーティションやファイルシステムの各仕様を個別に設定する必要はありません。
作業フォルダでは、ディスク全体のイメージを構成するデータを分割して管理します。Bakeでは、それらを1つの連続したディスクイメージとして、選択したメディアへ書き込みます。
A.2 パーティションとファイルシステム
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| パーティション方式 | MBR(DOS形式のパーティションテーブル) |
| パーティション数 | プライマリパーティション1個 |
| パーティション種別 | Linux(0x83) |
| パーティション開始位置 | LBA 2048(ディスク先頭から1 MiB) |
| アライメント | 1 MiB境界 |
| パーティションサイズ | イメージ全体のサイズから、先頭1 MiBと末尾1 MiBを除いたサイズ |
| ファイルシステム | EXT3(標準)またはEXT2 |
| inodeサイズ | 128 bytes |
| 予約領域 | 0% |
| DCPの配置 | 選択したDCPごとに、ファイルシステムの最上位へ独立したフォルダとして配置 |
| 作成後の確認 | ファイルシステムの整合性を読み取り専用で確認 |
各DCPフォルダ内では、元のディレクトリ構造を保ってファイルを配置します。複数のDCPを選択した場合も、各DCPは別々の最上位フォルダとして格納されます。
ブロックサイズ、ボリュームラベル、ファイルおよびディレクトリの所有者と権限は、現行仕様で公開上の固定値として定義していません。この付録では、固定仕様として扱いません。
A.3 イメージサイズ
作成するイメージのサイズは、設定の選択により決まります。最終的なサイズは1 MiB単位へ切り上げられます。
| 設定 | サイズの決定方法 |
|---|---|
| DCPに合わせる | 選択したDCP素材の合計サイズに10%と1 GiBを加えます。書き込み先メディアを選択している場合は、メディアへ収まる範囲に制限します。 |
| メディアに合わせる | 選択したメディアの容量から256 MiBを差し引いたサイズを使用します。 |
| カスタム | 指定したGB値を基準にします。DCP素材が収まり、選択したメディアの使用可能範囲を超えないことが必要です。 |
メディアの使用可能範囲は、メディア容量から256 MiBを差し引いた値です。DCPに合わせるとカスタムでも、書き込み先メディアを選択している場合は、この範囲を超えるイメージを作成しません。
A.4 メディアへの書き込み
Bakeでは、選択した物理メディアの先頭から、ディスクイメージをRAW方式で書き込みます。パーティション内のファイルだけをコピーする方式ではありません。MBR、EXT3またはEXT2パーティション、末尾の余白を含むイメージ全体を、1つの連続したバイト列として書き込みます。
書き込む範囲は、A.3で決定したイメージサイズです。書き込み完了後、データをメディアへ同期してから読み戻し検証へ進みます。
A.5 読み戻し検証
INT DCP Bakerは、メディアへ書き込むバイト列からSHA-256を計算します。書き込み後は、同じメディアの先頭からイメージサイズ分を読み戻し、読み戻したバイト列のSHA-256を計算します。
次の両方を満たした場合に、読み戻し検証が完了します。
- 読み戻したバイト数が、書き込んだイメージサイズと一致する。
- 読み戻したデータのSHA-256が、書き込み時に計算したSHA-256と一致する。
検証対象はDCPファイルだけではありません。MBR、パーティション、DCPデータ、末尾の余白を含む、書き込んだイメージ全体です。
A.6 変更可能な設定
ユーザーが変更できる仕様は、次のとおりです。
| 項目 | 選択肢 |
|---|---|
| ファイルシステム | EXT3/EXT2 |
| イメージサイズ | DCPに合わせる/メディアに合わせる/カスタム |
次の仕様は、ユーザー設定では変更できません。
| 項目 | 固定仕様 |
|---|---|
| パーティション方式 | MBR |
| パーティション数 | 1個 |
| パーティション種別 | Linux(0x83) |
| パーティション開始位置 | LBA 2048(1 MiB) |
| アライメント | 1 MiB境界 |
| inodeサイズ | 128 bytes |
| 予約領域 | 0% |
| Bakeの書き込み単位 | ディスクイメージ全体 |
| 読み戻し検証 | イメージ全体のバイト数とSHA-256を照合 |